経営のヒント

経営改善、経営革新、IT導入、事業承継、起業、補助金など
様々なステージにおける経営に関する情報をお届けします

経営のヒントTOP
経営改善(6) 経営革新(4) 新規創業(2) IT導入(1) 資金繰り(2) 補助金(0) 事業承継(0) 設備投資(0) 販路開拓(1) その他(7


第7回 未来の経営者へ: 生成AIの基礎知識


2023年08月07日

投稿者:馬郡 明弘

この記事では、生成AIについて簡単に説明し、ビジネスにおける活用方法について最初の入口についてご案内します。次回から具体的な使い方をご紹介します。

 

1.生成AIとは

生成AI(英:Generative AI)とは、私たちが入力した情報(言葉など)に応じて、テキスト・画像・音楽・映像などのコンテンツを生成することができる人工知能(AI)です。ただし、人工知能と言っても完全に無から有を作り出すことはできず過去の情報を参考に生成しています。
最も有名なものにopen AI社の「chatGPT」があります。私たちがチャットの入力欄に質問をすると、その質問の意図を理解し解答(提案)してくれるものです。
つまり、とても優秀な「予測変換機」というイメージです。文章を作成するときに、ひらがなを入れると漢字の変換候補を表示してくれると思います。その「かな漢字変換システム」の高機能バージョンと言ったものでしょう。
私たちが行うのは、提案された内容を取捨選択することになります。また、提案された内容に、自らのアイディアを加えて新しい成果物を作ることになるでしょう。

 

 

2.中小企業の活用状況

東京商工会議所が2023年5月に実施した会員中 小企業への調査ではChatGPTを含む生成AIの活 用状況について、「活用している」と回答した企 業の割合が5.7%、「現在活用していないが、今 後活用を検討している」を含めると3割以上の企業が活用に前向きな状況です。

出所:東商けいきょう2023年4-6月期

3.AIによって「働き方が変わる」

色々な工程で自分の手を動かすから、「作業はAIに任せ、得意な仕事に集中する」へ変わっていくことでしょう。
生成AIでは、テキスト、画像、音楽、映像など、様々なコンテンツを作成できます。これらの生成AIによって、どのようなことが可能で、仕事が軽減されるか見ていきたいと思います。

1)資料作成(草稿、草案づくりの最初の一歩は一瞬で)

生成AIに「問い」を投げかけることにより、様々な草稿、案ベースの資料を作ることができます。
  • プレゼン資料の構成
  • 会議のアジェンダ
  • インタビューの質問リスト
  • 案内資料やマニュアルの作成
  • クレーム対応時の文書

 

 

これらを一瞬のうちに作成してくれるので、とっかりを得てそれから独自に練っていけばよいのです。

2)パッケージ、広告、バナーなどのデザイン案

画像の生成AIは、「こんなテイストの絵を描いて」という具合に伝えれば画像を生成してくれます。例えば、「池の中にいる鯉を描いて。淡い水彩画でお願いします」とお願いすれば、それなりの絵を描いてくれます。
例えば次のようなことが可能でしょう。
  • 特定の商品やサービスの広告バナーデザインの作成
  • 新しい製品のパッケージデザイン案の提案
  • ウェブサイトのデザイン案の提案
これらの作業は、デザイナーの時間と手間を節約できるだけでなく、多様なアイデアを短時間で生成できます。人間は、それらの「原案」を検討して、精度の高いものへしあげていくことを役割とします。

 

 

3)翻訳、要約

テキスト生成AIは、翻訳や要約にも活用することができます。例えば、日本語の文章を英語、韓国語、中国語等に翻訳する場合、テキスト生成AIを使えば高速かつ正確な翻訳が可能です。これらは訪日外国人のためのチラシ、Webサイトを作成したい場合に役に立つでしょう。
また、大量の文章を要約する場合にも、テキスト生成AIは有用です。長い文章を短くまとめることで、情報を効率的に把握したり、伝えることができます。他にも分かりやすい文章へ変換したり、逆に「論文調」へ変換することも可能です。
繰り返しとなりますが、これらのことを一瞬で行ってくれます。
具体的な使い方は次回に紹介します。

4.注意点

AIが生成したコンテンツの信憑性は、必ずしも100%ではありません。そのため、生成されたコンテンツを利用する場合は、必ず信頼できる情報源からの裏付けを得ることが必要です。特に、医療や法律などの分野では、間違った情報が取り扱われることが大きな問題となるため、注意が必要です。
また、生成されたコンテンツの信頼性を高めるためには、人間のチェックが必要です。AIが生成した文章や画像を、人が目視で確認し、適切な修正を加えることで、より高品質なコンテンツを作成することができます。
以上のように、AIが生成したコンテンツの信頼性を高めるためには、確認作業が欠かせません。そのため、生成されたコンテンツを利用する際には、常に注意して確認作業を行うようにしましょう。

 

文責:中小企業診断士 馬郡明弘

 

〜小さなビジネス、それでも待っている人がいます。届けようその心!私たちがサポートします〜
経営のご相談は、NPO経営支援ネットワークへ




記事一覧・・・

 

Page Top